試験の受験勉強には不向きだが合格後の実務に最適なマニアックな不動産資格の本(資料集)

 筆者は、「受験のための教材(受験参考書)」をその主たる用途・目的等に基づいて、基本的には、4つの区分に分類・整理しています。
その4区分とは、次の各号に掲げるとおりです。

(区分)

  1. 教科書、基本書、基本テキストブック
  2. 通常の問題集(過去の本試験を収録した問題集を含む。)
  3. 模擬試験(本試験と完全に同一の形式の問題冊子)
  4. 資料集

 このブログ記事においてご紹介する「教材(書籍・図書)」は、上記、これらのうちで、基本的には、主に4番目の「資料集」に該当するものとなります。
もちろん、いわゆる「教科書(基本書・基本テキストブック)」としても使えないことはないのですが、内容としては、あまりにも詳し過ぎて、試験勉強には不向きなのです。換言すれば、内容が重すぎるのです。
試験勉強は、学習のバランス(効率性)がとても大事であり、第一に、合格のためだけの勉強ということを考えると、深入りは禁物であります。細か過ぎる知識・情報を闇雲に覚えようとすることは、決して得策ではありません。
しかしながら、以下、ここでご紹介する教材は、受験勉強の際の「教科書」「基本書」「基本テキストブック」としては必ずしも向いていませんが、「資料集」としては大いに役立つものであることは間違いがありません。同時に、試験に合格した後、実務(実際の仕事・職務)に携わった場合においても、有資格者としての自分自身の右腕として、大いに活躍してくれるものだとも思います。
要するに、この記事でご紹介する「資料集」は、高度に専門的な内容を誇っているものですから、あくまでも、たとえるなら、「辞書」「百科事典」のように、必要に応じて調べてみる、というような使い方が最も適切かと思います。

1.宅地建物取引士(旧称:宅地建物取引主任者)

1-1.平成28年版 宅地建物取引の知識

著者:不動産取引研究会
出版社:株式会社住宅新報社

宅地建物取引の知識〈平成28年版〉

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 本書は、建設省はじめ関係官公庁及び学会、業界の権威筋によって構成された不動産取引研究会が、長期にわたる周密な研究の結果作成されたもので、宅地建物取引員試験を受験する者は勿論、広く宅地建物取引業を営む者、あるいは不動産管理業務等に携わるものの唯一の手引として推奨したい。

(瀬戸山 三男・田中 一「発刊に寄せて(昭和33年8月8日)」)

 本書は元来、都道府県が行う取引員試験講習用テキストとして8月初旬に出版されたものであるが、不動産取引上の知識を網羅した権威のあるものとして、各方面の強い要望に応えて、この度普及版として、ひろく一般に発刊されたものである。また、建設省監修のもとに権威ある執筆陣によって作成された本書は、不動産取引に関係のある複雑な諸問題を正確にかつ平易に解説され、過去に全く類例をみない実務上の最良参考書として、ここに推奨したい。
今後、宅地建物取引員試験に受験を希望する人は勿論、不動産の取引あるいは管理に携わる人の実務上の必携書として、あるいは、不動産に関心の深い一般の人々の研究指導書として愛読されることを望んで止まない。

(池田 謙蔵・杉本 正幸・野田 卯一・松田 清「推薦のことば(昭和33年8月8日)」)

 「宅地建物取引士(旧称:宅地建物取引主任者(旧称:宅地建物取引員))」の資格・試験に対応する教材です。
基本的には、毎年、版を重ねており、その年度の新しい法令等に対応した最新版が出版されています。昭和33年に発刊されており、歴史のある本でもあります。
ページ数は、全部で、約890ページ相当あり、文字だらけのマニアック過ぎる書籍です。
これは、受験のための「教科書(基本書・基本テキストブック)」としては、さすがに向いていないかな…と思います。しかし、いわゆる「資料集」としては、絶大な威力を発揮するのではないでしょうか。
この書籍・図書には、次の各号に掲げる人々から、言葉が寄せられています。

  1. 衆議院議員 瀬戸山 三男
    日本自由党公認で立候補し、建設大臣等を歴任した。
  2. 参議院議員 田中 一
    日本社会党に所属し、参議院建設委員長等を歴任した。
  3. 社団法人信託協会会長 池田 謙蔵
  4. 宅地建物取引員試験選考制度調査会会長 杉本 正幸
  5. 社団法人全日本不動産協会会長 野田 卯一
    建設大臣等を歴任した。衆議院議員 野田聖子の祖父として知られている。
  6. 全国宅地建物取引団体連合会会長 松田 清

 以上のとおり、これらのそうそうたる顔ぶれをみれば、いかにも凄そうな本であるということがご理解いただけるかと思います。
とにかく、内容が非常に濃厚な書籍ですから、あくまでも「資料集」としてお使いいただくのが賢明かと思います。間違っても、これを「教科書」として使用し、勉強しないようにしてください。
ただ、資料集としては、最強・最高・最善の一冊です。

(最終更新日:2017.3.11)

2.管理業務主任者

2-1.管理業務主任者の知識 平成28年度版

著者:マンション管理業研究会
出版社:株式会社住宅新報社

管理業務主任者の知識〈平成28年度版〉

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 本の題名のとおり、「管理業務主任者」の資格・試験に対応する教材です。
毎年、版を重ねており、その年度の新しい法令等に対応した最新版が出版されています。
ただ、893ページもあり、やはり、「教科書」としては不向きだと思います。
マンションの管理業務に携わる人の業務上の必携書として、あるいは、本年・平成28年で16回目を迎える「管理業務主任者試験」を目指す人にも、大いに参考になる図書(資料集)として、活用できるものです。

(最終更新日:2017.3.11)

3.マンション管理士

3-1.平成28年度版 マンション管理の知識

著者:公益財団法人マンション管理センター
出版社:株式会社住宅新報社

マンション管理の知識―マンション管理にかかわるすべての人に〈平成28年度版〉

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 「マンション管理士」の資格・試験に対応する教材です。
毎年、版を重ねており、その年度の新しい法令等に対応した最新版が出版されています。
979ページもあります。
「マンション管理」にかかわるすべての人に必携の書(資料集)です。

(最終更新日:2017.3.11)

4.不動産鑑定士 不動産に関する行政法規

4-1.要説 不動産に関する行政法規 第29版

著者:不動産行政法規研究会
出版社:株式会社学陽書房

要説 不動産に関する行政法規

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 「不動産鑑定士」の試験の第一次選抜試験「短答式試験」の試験科目「不動産に関する行政法規」に対応する教材です。
「宅地建物取引士」の試験の出題範囲でいえば、いわゆる「法令上の制限」の部分に該当します。
この本は、「宅地建物取引士」試験を受験する人にとっては「資料集」という位置付けに過ぎませんが、「不動産鑑定士」試験を受験する人にとっては「教科書(基本書・基本テキストブック)」となるものです。
最難関の不動産資格であり、不動産資格の最高峰である「不動産鑑定士」試験は、それだけ幅広く、なおかつ奥深い知識が要求されてしまうものとなっています。

(最終更新日:2017.3.11)

4-2.不動産鑑定 行政法規の知識 第6版

著者:一般財団法人日本不動産研究所 グランドフェロー 新藤延昭
出版社:株式会社住宅新報社

不動産鑑定行政法規の知識

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 同じく、「不動産鑑定士」の試験の第一次選抜試験「短答式試験」の試験科目「不動産に関する行政法規」に対応する教材です。
前述と同様に、「宅地建物取引士」の試験の出題範囲でいえば、いわゆる「法令上の制限」の部分に該当します。
この本は、「宅地建物取引士」試験を受験する人にとっては「資料集」という位置付けに過ぎませんが、「不動産鑑定士」試験を受験する人にとっては「教科書(基本書・基本テキストブック)」となるものです。
最難関の不動産資格であり、不動産資格の最高峰である「不動産鑑定士」試験は、それだけ幅広く、なおかつ奥深い知識が要求されてしまうものとなっています。

(最終更新日:2017.3.11)

5.不動産鑑定士 不動産の鑑定評価に関する理論(鑑定理論)

5-1.要説 不動産鑑定評価基準と価格等調査ガイドライン

著者:公益社団法人日本不動産鑑定士協会連合会 鑑定評価基準委員会
出版社:株式会社住宅新報社

要説不動産鑑定評価基準と価格等調査ガイドライン

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 「不動産鑑定士」の試験の「短答式試験(第一次選抜試験)」及び「論文式試験(第二次選抜試験)」の試験科目「不動産の鑑定評価に関する理論(鑑定理論)」に対応する教材です。
この本の内容としては、不動産の鑑定評価に関する統一的基準であるとともに、不動産鑑定士の唯一の拠り所となる「不動産鑑定評価基準」及び「不動産鑑定評価基準運用上の留意事項」の解説書となっています。
「不動産の鑑定評価に関する理論(鑑定理論)」は、「不動産鑑定士」試験の専門科目であり、この本は、「不動産鑑定士」試験を受験する人にとっては「教科書(基本書・基本テキストブック)」となるものです。
不動産鑑定士試験の受験者にとっては、もはや、「資料集」ではありません。

(最終更新日:2017.3.11)

5-2.不動産鑑定 鑑定理論の知識 4訂版

著者:一般財団法人日本不動産研究所 グランドフェロー 新藤延昭
出版社:株式会社住宅新報社

不動産鑑定 鑑定理論の知識

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 同じく、「不動産鑑定士」の試験の「短答式試験(第一次選抜試験)」及び「論文式試験(第二次選抜試験)」の試験科目「不動産の鑑定評価に関する理論(鑑定理論)」に対応する教材です。
前述と同様に、この本の内容としては、不動産の鑑定評価に関する統一的基準であるとともに、不動産鑑定士の唯一の拠り所となる「不動産鑑定評価基準」及び「不動産鑑定評価基準運用上の留意事項」の解説書となっています。
「不動産の鑑定評価に関する理論(鑑定理論)」は、「不動産鑑定士」試験の専門科目であり、この本は、「不動産鑑定士」試験を受験する人にとっては「教科書(基本書・基本テキストブック)」となるものです。
不動産鑑定士試験の受験者にとっては、もはや、「資料集」ではありません。

(最終更新日:2017.3.11)

6.不動産資格

6-1.実践 不動産学 教科書

著者:森島義博
出版社:株式会社東洋経済新報社

実践不動産学教科書

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 文字どおり、不動産という研究対象・概念を体系づけた「不動産学」という学問の教科書です。
この本は、明海大学不動産学部・客員教授、公益社団法人東京都不動産鑑定士協会・相談役という経歴を持つ著者が執筆をしているものです。
なお、明海大学は、「不動産学部(不動産学科)」という名称の学部・学科を設けている日本で唯一の大学です(意外と、あまり知られていませんが。)。

 豊かな暮らしや活力あるビジネスを実現するため、住宅・マンション・オフィスビル・店舗・土地の利用など、私たちの生活環境すべてを総合的に考えるのが不動産学です。
住まいや街づくりは、経済学、法学や工学といった今まで個別に研究されてきた学問だけでは実現できません。
不動産学として総合的に学ぶことで、実社会で役立つ知識・スキルが身につきます。
欧米諸国で盛んな不動産学を学べるのは日本で唯一、明海大学だけです。

(最終更新日:2017.3.11)

6-2.要説 不動産資格取得基準と試験等対策ガイドライン

著者:酒井ひとみ
出版社:日本不動産塾

 最後に、全くをもって「資料集」ではないので、この記事の趣旨に反しますが(笑)、ついでに、このブログ自体をご紹介し、この記事を美しく終わりたいと思います(笑)。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

(最終更新日:2017.3.11)

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